ヴェルディ 歌劇「アイーダ」

久し振りにちゃんとしたCDレヴューが出来そうです。今回はイタリアの作曲家ジュゼッペ・ヴェルディの歌劇「アイーダ」です。サッカー日本代表のサポーターが「凱旋行進曲」を唸りながら気勢を上げている光景は、TVでもすっかりお馴染みとなりましたが、何故「アイーダ」なのか彼らは知らないでしょうね。アイーダは劇の題材としても非常に人気が高く、劇団四季のミュージカルや宝塚でも採り上げられています。
エジプトの将軍ラダメスを巡り、王女アムネリスとその奴隷(実はエチオピアの王女)アイーダの間に起こる愛憎劇を軸として物語は進んでいきます。第二幕の途中、エチオピアとの戦いに勝利したラダメスをテーベの群集が歓呼で迎えるのですが、その場面で使われるのが有名な「凱旋行進曲」であり、実際の舞台で繰り広げられるダンスや時には本物の象まで飛び出すほど、ヴィジュアル的にも見応えのあるオペラとなっています。
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オペラは全曲盤を聴くのが一番良い!ということが必ずしも正しいとは言えません。あまり聞いたことのない曲の場合、手っ取り早くアリアや見どころを集めたハイライト版から入るのが良いと思います。これは全曲盤と間違えて買ってしまったものですが、CD一枚なので車の中で聴くのにはちょうど良かったりします。
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アイーダで最初に買ったのが、デッカ原盤からナクソスが盤起こししたCDです。モノラル録音ですが、音質には定評があるデッカのスタジオ録音ですし、何よりも「黄金のトランペット」と評されたマリオ・デル・モナコがラダメスなのです。デル・モナコはライブ録音ならともかく、スタジオ録音したのがこれが唯一でした。多少原盤由来の歪みがあるものの、若きレナータ・テバルディとの共演は素晴らしいの一言です。
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テバルディのライバルといえば、伝説のディーヴァ、マリア・カラスでしょう。これは1951年メキシコでのライブ録音です。この盤はラダメスをデル・モナコが歌っているのですが、とにかく音質が劣悪で聴き通すのに苦労します。それでもこのCDを聴く価値があるのは、第二幕の最後にカラスの声がフォルティシモの合唱を突き抜けて聞こえる、いわゆる三点Esの場面でしょう。即ち、カラスのここだけを聴くCDだといえそうです。
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長くこの曲のスタンダードとしての地位にあったカラヤン旧盤です。カラヤンも含めて、かつての大指揮者は最初小さな歌劇場で修行して、じきに大きな歌劇場に移籍することで自らのキャリアを上げていったのです。この点、コンサート中心の日本とは大違いですね。そんなわけでカラヤンはオペラの指揮もお手の物でしたし、そればかりか他の独墺系指揮者と比べても広いレパートリーを持っていました。ヴェルディやプッチーニのようなイタリア人作曲家のオペラでも数々の録音を残しています。その中では、このアイーダは最良の物の一つではないでしょうか。歌手もアイーダのテバルディと、アムネリスのジュリエッタ・シミオナートと素晴らしいキャスティングですし、ウィーン・フィルがしっかりとカラヤンを支えています。
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評判の良いムーティ盤をようやく買うことが出来ました。昔はCDが高かったので、欲しい物でもおいそれとは買うことが出来なかったのです。それが最近になってEMIのレコード部門がワーナーに身売りされたこともあって、昔の名盤が以前では考えられないほど安価に買うことが出来るようになったのです。日本でもお馴染みのムーティですが、この頃はまだ若くて、オケをバリバリ鳴らしています。ただちょっとオケが暴走気味なのと、高音がキンキンして聴き辛く感じました。まあ私ならカラヤン盤があれば十分ですね。
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コメント

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最近は音楽も職場の有線で聴く程度で
車内で聴くのは同じCDを
数カ月も聴いてるので
変化を与えたいなと思ってました。
来月から出張で遠くまで行かないとならないので
図書館でクラシックやジャズを
借りてこようかな。

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音楽は大好きなのですが、残念ながらこのような高等な曲には係ってきませんでした。
ミュージカルもさほど興味が無かったものですから。
最近はアナログレコードの人気が復活しているようですねぇ。
昔の音楽は、案外アナログの方が雰囲気が出るかも分かりません。

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アイーダより
アイーン の方が 親近感な
門外漢だけど

本日の一文は 
普段の包丁さばきと同じように
リズムを感じるなあ・・・
ってなわけで
なんでもつまみ食いのワタシは
YouTubeで
ひさびさに凱旋行進曲を聴きつつ
コメントしているらしい。

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仙台から、おはようございます。

歌劇アイーダの 「凱旋行進曲」はよくスポーツの行進曲に使われますね。
私の車のミュージックボックスにはクラシックが入っていないのですが、これとかマーラーなんかはいいかも?

少し前までは数百キロの長距離ドライブがしばしばあったので、眠気覚ましにスタンダードジャズなんかをかけながら走っていました。でも、意外と眠気覚ましに一番良いのは中島みゆきでしたね(笑)。

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おはようございます~ 劇団四季で初めてみたのが
「アイダー」でした! ホントにびっくりするくらいよく出来たミュージカルでしたね 日本のミュージカルを再認識しましたね
マリアカラス! 懐かしい名前です~
それにしても音楽に造詣が深いですね 

私は音楽に関しては ほとんどダメですから羨ましいです

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せいパパさんこんにちは。
行きつけの床屋でも、BGMに有線を流しています。この店はコンクリート打ちっぱなしの外観で、ジャズのようなお洒落な曲がよく似合います。
公立図書館でCDを借りられるのであれば、それを有効活用するのが安上がりです。気に入った曲があれば、その時初めて買えば良いのですから。

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MONTAさんこんにちは。
以前も書きましたが、オペラは歌舞伎のような伝統芸能です。昔は貴族等の特権階級だけの物でしたが、市民革命以降、一般市民によって発展したといえるのです。ですから一般受けするような題材で、三面記事にしてもおかしくないようなオペラもあります。
アナログレコードの方が、情報量が多いとはよく云われることです。新譜でもLPで発売されることが多くなってきて、この人気は一過性ではないようです。

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└|∵|┐高忠┌|∵|┘さんこんにちは。
子供の頃はよく、志村の「東村山音頭」とかを真似していましたが、高校ぐらいになってTVのバラエティー番組をあまり視なくなってしまい、「アイーン」という芸がどんな場面で飛び出すのかとかあまり詳しくないのです。巨人にいたラミレスが良く真似していたようですが…。
凱旋行進曲は、中田がパルマに居た時、現地でよく流れていたと聞いたことがありますが。

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あきあかねさんこんにちは。
マーラーとショスタコーヴィッチは止めておいた方が良いと思います。聴いているだけでイライラしてきますから。モーツァルトのピアノ協奏曲あたりが、精神を安定させるのには良いと思います。
早朝、一色漁港へ行く時は、FMのロックをよく聴いています。クラシックでは眠くなるかもしれませんから。中島みゆきはほどんと聴きませんね。せいぜい山下達郎ぐらいでしょうか。

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テス(nosaman)さんこんにちは。
劇団四季の「アイーダ」をご覧になりましたか。名古屋にも劇団四季のミュージカル劇場がありますが、いつも横目で見るだけで縁がありませんね。大阪だと宝塚にも近いですね。あれも一度見てみたいと思っています。
マリア・カラスは日本にもやって来ましたが、その頃はもう声が出なかったようです。ほんの僅かの間だけ輝いていたことが、逆に伝説化したともいえそうです。

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おはようございます。
イタリアのヴェローナに野外劇場があるのですが、
夏には毎日オペラを上演しています。
そのヴェローナの野外劇場で2度ほど「アイーダ」を観ています。
「アイーダ」は野外劇場で観るのをおすすめしますよ。
日本では難しいですけど…。

オペラが好きかと聞かれれば、「NO!」と答えますが、
仕事上、そういうわけにいかないので…。

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くるたんパパさんこんにちは。
ヴェローナで行われたアイーダの公演は、youtubeにもありますね。私も何度か視ましたが、当然実演に接することとは次元が違います。ローマ時代の円形劇場があるのはイタリアあたりに限られるでしょうから、現地へ行かない限り、視ることは不可能でしょう。
私もコンサートやオペラにも行きましたが、いつもガッカリさせられることばかりです。家でCDを聴いているぐらいがちょうど良いのかもしれません。

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私も高尚な音楽とは縁がないのですが、
昨日は、フレンチレストランで人前結婚式
最後のスライドショーで、竹内まりやの曲が
耳に残っています。

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casa blancaさんおはようございます。
江戸時代の歌舞伎と一緒で、別段高尚でもないのですが…。アイーダにしても、突き詰めれば男女の愛憎劇ですから、やはり洋の東西を問わず、人々の関心があることは決まっているようです。
竹内まりあは去年新しいアルバムを出したとくるたんパパさんがブログで書いていましたね。残念ながら聴いていませんが。
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