クラシックCDにおける全集

二か月ぶりのCDレヴューです。洋楽なんかだと、歌手はベスト盤を発売することがよくあります。これがクラシックだと、演奏家は作曲家のジャンルごとにまとめたCDを出します。これが全集ということになるわけです。ビートルズなら今まで発表した曲全てを集めて大全集にすることも出来るのでしょうが、普通の歌手では難しいでしょうね。
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というわけで、私が所有しているCDの全集といわれる中からピックアップしてみましょう。まずはオイゲン・ヨッフムのブルックナー交響曲全集です。昔ブルックナーの交響曲全集といえばこれでした。初期の交響曲が分売されていなかったので、貧乏学生の私はかなり無理をしてこれを買いました。その後分売されたので、非常に悔しい思いをした覚えがあります。余談ですが、テレビ愛知で放送された「銀河英雄伝説」をなにげなく見ていた時、第一番のスケルツォが流れてきたので「こんなマイナーな曲を使っているのか」と非常に驚いたことがありました。
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弦楽四重奏曲等は、全集でなければ買うことが少ないのではないか?と思います。ズスケ弦楽四重奏団のベートーヴェン弦楽四重奏曲全集です。最初に発売された時は一枚¥1,000で分売されていました。私が買った当時は三つに分かれて発売されていましたが、今では一つに収まって、価格は三分の一ぐらいになっています。
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ついでにイタリア弦楽四重奏団によるモーツァルトの弦楽四重奏曲全集です。油を使わないフライヤーで有名なフィリップスですが、音楽部門がイギリスのデッカに売却されてしまいました。デッカが販売しているフィリップス原盤のCDはリマスターが良くないのか、どうも音が今一つだとの評判のようです。
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盲目のオルガニスト、ヘルムート・ヴァルヒャによる一回目のバッハオルガン全集です。これもアルヒーフレーベルで発売されていた当時、二万円以上したのでとても買えませんでした。廉価版のメンブランが発売しているこれは、HMVで¥1,300程度!フーガの技法は入っていないものの、実にお買い得になったものです。
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廉価版といえば、このモーツァルト交響曲全集があります。モーツァルトの交響曲全集といえば、カール・ベーム ベルリンフィル一択という時代が長かったのですが、如何せん値段が高すぎました。これも¥1,300程度なので、気楽に買うことが出来ます。演奏自体は今一つなのですが、モーツァルトの偽作とされる曲も含まれているのがベーム盤にない利点です。
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数年前に亡くなった、パーヴォ・ベルグルンドのシベリウス交響曲全集です。演奏家の中には「全集魔」と呼ばれるような、全集録音を繰り返す連中がいます。代表的なのは、ベートーヴェンの交響曲を五回も録音した、ヘルベルト・カラヤンでしょうか。ベルグルンドはシベリウスの交響曲を三回録音しています。これは二回目なのですが、この後、ヨーロッパ室内管弦楽団と三回目の録音を残しています。この全集を聴く限り、これで十分だったのではないかと思うのですが…。
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最後にカール・シューリヒトのブラームス交響曲全集です。これはシューリヒトがあちこちのオーケストラに客演した際、ラジオをエア・チェックしたテープを元に全集にしたものです。フルトヴェングラーもそうですが、元々全集にする目的で録音されていなかったのに、売れるということで全集化されてしまったのでしょう。特にブラームスは四曲しか交響曲がありませんから、何処かで一通り振っていれば、それが全集になってしまうことがあるようです。
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アケビの皮

最近あちこちのブログで、アケビをよく見かける気がします。以前住んでいた家の庭に木があったので、わざわざ買うような物ではなかったのですが、こちらではJAの産直所だけでなく、JR高島屋のデパ地下にも売っていたりします。
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これだけで¥200でした。ちょっと時期が遅くなったのか、皮の色が紫ではありませんでした。
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アケビは中の実を食べるのですが、どうやら外の皮も食べられるようです。柴田書店の「天ぷらの全技法」にも載っていました。ただそれによると、夏場の天ダネになっていたので、今は時期外れかもしれません。
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皮は灰汁があるというので、一時間ほど水に晒しておきました。
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全部で八つ程度に切り分け、170度程度でじっくりと揚げます。「天ぷらの全技法」には180度でさっと揚げるとありましたが、皮が意外と厚く、色も茶色っぽいので、じっくりと揚げる方が良いと思ったからです。
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多少苦味があるだけで、さほど美味い物ではありません。今回は一つだけ使いましたが、後の残りは使わずに捨てても問題ないでしょう。その程度でした。

煮味噌

安城市は明治時代に農業用水(明治用水)が引かれてから、愛知県内でも有数の農業生産地となりました。そんな農家が冬の間、決まって食べていたのが「煮味噌」と云われる郷土料理です。畑で採れた野菜を味噌で煮込むだけのシンプルな料理ですが、簡単に作ることが出来て栄養価も高い理想的な物でした。
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愛知といえば味噌文化ですが、それは岡崎に八丁味噌があったからでもあります。麹にも大豆を使った味噌というのは全国的にも極めて珍しいのではないでしょうか。ただ八丁味噌を名乗ることが出来るのは、岡崎の八帖町にある「カクキュー」と「まるや」だけです。それ以外の味噌蔵は、同じ製法でも八丁味噌を名乗ることが出来ません。ただし純粋な八丁味噌はそのままだと渋くて食べにくいので、普通は赤だしとして味を調整した物が売られているのです。
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煮味噌は少量の水と野菜を味噌で煮込むだけですが、根菜類はやはり下茹でしておいた方が良いように思います。
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安城市のある西三河地方では養鶏が盛んです。卵を産まなくなった廃鶏を潰して、煮味噌に入れることもあったようです。もっとも滅多にない御馳走だったのでしょうが。昨日は手羽元が特売品だったので、霜降りにして使うことにしました。
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鍋に水を入れて、根菜や手羽元を入れて煮ます。灰汁を取りながら沸騰するのを待ち、味噌を加えます。ちょっと辛めにする方が美味いようです。
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油揚げや葱を加えて、一煮立ちさせれば出来上がりです。このあたりの味噌は、煮込むほどに風味が増す特徴があるので、何度煮返してもあまり味が落ちません。こういうところにも広く使われている理由があるのです。
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うどんを入れれば味噌煮込みうどんになります。味噌煮込みうどんにかしわ(鶏肉)が入っているのは、煮味噌の影響があるのかもしれません。いずれにせよ、これから寒くなる季節にはピッタリな料理です。

キハダマグロ

仲買で売っているキハダマグロの柵です。名古屋の専門店から仕入れてくる物で、クロマグロには及びませんが良質です。主に土日に売っているのですが、これを目当てに毎週訪れる客がいるぐらいです。
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マグロは刺身にする以外用途がほとんどありません。書くことがないので困りました(笑)。以前胡麻をまぶして揚げましたが、油の後片付けが面倒で閉口したことがあります。
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まあ摺りおろした山芋をかけて、山かけにするぐらいでしょうか。
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あとは「づけ」ですね。普通に醤油に漬けこむだけでは面白くないので、芥子や胡麻油等を混ぜてみました。
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一風変わった「づけ」になりました。づけにしたマグロはご飯に載せて「づけ丼」にしますが、芥子の風味を利かせているので、酒の肴にもどうぞ。

ゴマサバの味噌仕立て鍋

一色漁港は大半が底引き網漁だと今までにも書いてきました。したがって、サバのような普通定置網漁で獲れる魚はあまり水揚げがありません。それでも土曜日、親父さんがサバを買い付けてきました。
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二匹貰ってきたのですが、マサバではなくゴマサバのような感じなのですが…。
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腹には黒い斑点が点在しているので、一見するとゴマサバで間違いないようです。
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ところが、第一背鰭の棘は九本。これはマサバに多い数で、ゴマサバは普通十一本です。このように、マサバとゴマサバは判別が難しい個体がたまにあります。値段はマサバの方が高いですから、買う時には注意した方が良いでしょうね。
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それはともかく、ゴマサバを使って鍋物でもしてみましょう。三枚に卸し、腹骨や血合い骨を取り除いてから一口大に切り分け、霜降りにしておきます。サバを鍋の材料にする場合、生臭みを出さないようにするのがコツですね。
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味付けは醤油でも良いのですが、より相性が良い調味料は味噌でしょう。今回はこの地方で使われている八丁味噌ではなく、麹味噌を使います。その隠し味に胡桃を摺りおろして入れます。これは以前、高忠さんに貰った胡桃ですね。
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下茹でした大根やささがきにした牛蒡など、具材は根菜類を沢山入れるのが良いでしょう。
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白菜やえのき、霜降りにしておいたサバの切り身を加え、灰汁を取ってから味噌と酒で味を調えます。最後に摺っておいた胡桃を入れて出来上がりです。胡桃の香ばしさが味噌と良く合います。残念ながら次の日には生臭くて閉口するので、その日のうちに食べきってしまう必要があります。

奥 夢吟香 純米吟醸 DREAM

隣町西尾市の酒蔵、山崎合資会社を代表する商品は地元の酒米「夢山水」で醸した「奥」です。その別ヴァージョンとして新たに開発された酒米「夢吟香」を使ったのが、今回紹介する純米吟醸DREAMです。
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夢吟香は、酒米の王者山田錦と地元産の若水を掛け合わせて出来た新しい酒米です。今回はタンク一本だけ仕込んだので、一升瓶で500本にも満たないとか。
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山崎合資会社の近くには、国定公園になっている三ヶ根山があり、ここの伏流水を使って酒が醸されています。三ヶ根山は海を超えて越冬する蝶「アサギマダラ」の飛来地になっており、ここから奄美大島や沖縄、さらには台湾まで飛んでいくといいます。
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「奥」の場合、華やかな香りと濃い味わいが特徴となっていますが、この酒はそれほど吟醸香は高くありません。わりと穏やかな干しブトウの香りがします。それでも口に含んでみると、奥独特の濃いというか、粘りのある味わいと辛みで覆いつくされて、キレの良い酸味が後味を残しません。奥と比べると、食中酒としての適性はこちらの方がありそうです。

壬生菜と豚肉の鍋

デンパークに隣接しているJA産直所で、珍しく壬生菜を見つけました。
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壬生菜は伝統的な京野菜で、壬生、現在の京都市中京区で作られていたのでこの名がついたとされています。壬生というのはかつては湿地帯だったそうで、あの新撰組が屯所をおいていたことでも知られています。現在では住宅地になって畑も無くなり、壬生菜自体も京都近郊で栽培されているようです。
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壬生菜に似た野菜に水菜がありますが、葉の先端がギザギザになっていません。壬生菜を「京菜」として呼ばれる場合もあるようです。ただ壬生菜を使う地域はやはり京阪神に限定されるでしょうね。
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壬生菜は漬物に使われる場合が多いのですが、今回は鍋物に使います。具となるのは豚肉が一番相性が良いように思います。この豚肉ですが、市内にあるスーパーの一件がリニューアルしたので、その特売で買ってきました。円安の影響で飼料が高くなったためか、豚肉も高騰しているのでこの値段は有難いところです。
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壬生菜はあまりに過ぎないようにして食べるのが良いでしょう。ほうれん草と違って、独特の辛みがあり鍋物にも向いているのは間違いないところです。
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これはオマケ。金ちゃんヌードルの徳島製粉の製品は、この地方でも売っています。関東には進出していないようですが…。これは新製品のようですが、みそ煮込みうどんとは明記されていないところが地元の寿がきやなどと違って、関西系の企業だと感じさせます。

アラ

一色漁港で他の店を冷かしていると、高橋カンパニーでアラを見つけました。
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地方によっては「オキスズキ」とも呼ばれるようです。最近では小さな物しか見なくなってしまったアラですが、以前は五、六キロほどの大物も揚がったことがありました。それはともかく、このアラは¥1,000の値段が付いていたので迷わず購入。帰ってから測ると30㎝ちょっとで500gを少し超える大きさ。キロ¥3,000を超えることもありますから、これなら安いものです。
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ただこの日はサワラなどもあって、大忙し。捌くのが結構いい加減になってしまいました。
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アラはアカムツのように、脂がギトギトするほど載っている魚ではありません。身に独特の旨みがあり、それが魚好きを唸らせるという感じなのです。つまりは通好みの魚と言えるでしょう。
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ですからあまり濃い味付けではなく、塩と柑橘類を搾って刺身にするのがお勧めです。もう少し大きければ申し分ないのですが、やはり美味い魚です。

サワラの魚すき

十月になって、サワラの水揚げが多くなりました。値段も安いので料理屋も大喜びといった感じでしょうか。
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前回書いたサゴシはサワラの若魚ですが、これはちゃんとした成魚のサワラです。
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サワラは乱暴に扱うと身が割れたり崩れたりするので、こんな感じで持ってきました。
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身割れしないように、丁寧に卸します。
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スーパーで売っているサゴシでは鮮度的にも刺身では食べられませんが、これはその日のうちに水揚げされた物なので、刺身で十分賞味できます。ただし、今回は刺身ではなく魚すきにしてみました。刺身よりも厚めに削ぎ切りにします。
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野菜はありあわせの物で十分です。牛蒡があったのでささがきにして使います。
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鍋に昆布出汁を張って、砂糖、醤油、酒、みりんで割り下を作ります。そこに野菜とサワラの切り身を入れて、そのまま食べます。砂糖醤油の味がサワラとよく合って、刺身よりもこちらの方が気に入っています。

ニギスを使った真薯

昨日一色漁港の仲買に行ってみると、冷蔵庫からニギスを出していたところでした。日曜日に仕入れたものの売れ残ってしまったものです。「良かったら持っていって」ということで貰ってきましたが…。


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ニギスは以前にも書きましたが、底引き網漁ではお馴染みの魚です。日本各地で獲れるのですが、大抵は練り物の材料になるようです。
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この魚、触ると身が崩れてしまうほど柔らかいのに骨は硬いという、扱いづらい魚の一つなのです。天ぷらにすると美味なのですが、三枚に卸すには結構骨が折れます。地元では単に開いて揚げているようなので、私が三枚卸しにしていると言うと間違いなく皆驚いた顔をします。
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前回紹介した際には天ぷらでしたが、正直天ぷらにするなら仕入れたばかりの新しいものを使いたいと思っていました。そこですり身にして真薯にすることにしました。いずれにせよ、三枚に卸すのであれば、腹骨までしっかり取る必要があります。
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卸したニギスをフードプロセッサーにかけてミンチ状にし、摺り下ろした山芋と卵白を加えて擂り鉢でよくあたります。
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塩と酒少々と茹でた人参、干し椎茸、銀杏を加えてよく混ぜます。
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手に水をつけて丸めたら、蒸し器に入れて蒸します。本当ならクッキングシートを使いたかったのですが、あいにくと切れておりアルミホイルで代用しました。
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十分ほど蒸せば出来上がりです。味がついているのでこのまま食べられますが、生姜醤油や芥子をつけて食べても良いでしょう。おでんのタネにするのも良いかと思います。